ある人が、首のヘルニアになって、
「整形外科に通っていたんだけど、
痛みが治まったのに、いつまでも治療を引っ張るから、
勝手に通院やめちゃった」という話をしていて、
それから3ヶ月くらいして、
「また痛くなってきた…(どうしよう)」
って。
「治療を勝手にやめちゃいました」
そんなお医者さん不信の話を、患者さんからも
ちょいちょい聞きます。
お医者さん不信の前に、ちょっとこの話を聞いてください。
「勝手に治療、やめちゃった…」
その結果、困っている人、とても多いんです。
その原因は、お医者さんがやっている治療の
意味が患者さんに伝わっていないことみたい。
お医者さんという「プロの常識」は、
かならずしも、私たちの常識と同じじゃないってとこで、
痛みがなくなった=治った
って、ほとんどの人が 誤解 しているんです。
まず…(1)痛みのあるなしと、
どっか悪いか悪くないか、必ずしも関係ないってこと、
大事なんで知っておいてください。
もし関係あるなら、ガンは全部早期発見できて
みんな重病になったりしません。
次に、
次に…(2)痛みが消えても、それで治ったとは言えないこと。
で、先ほどの例のヘルニア。
ヘルニアが出たままでも、痛み自体は治ったわけです。
ヘルニアほったらかしで、痛み止めを処方する
お医者さんは間違ったことをしているのでしょうか?
そうじゃありません。
痛みの悪循環
というものがあります
(お医者さん的常識の好例。あまりちゃんと説明されてない・わかってない人が多い)
風が吹けば桶屋が儲かる…みたいな話ですが、
体のどこかで痛みが生じると、
その痛みが、交感神経という神経を刺激して、
交感神経がアゲアゲになると(興奮すると)
血管が細くなって、
血管が細くなると、血流が悪くなるから、
発痛物質というものが、患部(痛いところ)に
たまってきて…
で、痛みを感じる神経が、敏感になって、
痛みに弱くなり、
痛みがさらに強くなって、交感神経が…
(長いな)
これがじゅんぐり、じゅんぐり、右回転で悪化することを
といいます。
だから、どこかで、この悪循環を切らなきゃいけない。
この循環を切ることが、治療の一歩目!
そのための痛み止め!みたいな。
痛み止めを処方されて、
痛みがなくなったからと、
勝手に治療を卒業した人は、
悪循環がちゃんと止まってないのに
早とちりしてしまったんです。
痛みが消えた!⇒治った
って。
この図の肝心なところは、
痛みの原因が、この円環のどこにも「ない」ってことです。
痛みの発生原因は、別のところにあって、
それは円の外です。
さらに、ここで誤解して欲しくないのは、
お医者さんが、痛みの発生原因でなく、
痛みそのものにアプローチするのは、
治療として正しいってことです。
たとえば、ヘルニア。
軽症のうちは手術に慎重なのは、いいことです。
他の症状がなく、痛みさえ治まればいいのであれば
原因であるヘルニアを取り除く手術は、
ちょっと大げさすぎます。
患者さんも「手術はちょっと」ためらいます。
痛み止めで経過を見ることは、手術の手前の手段。
一か月くらい?観察して、痛みも消えて、
ヘルニア自体はへっこんでないけど、
それで症状が治まるなら、手術は不要。
「経過観察」になるのは、この後で、
「何か月に一回見せてください」
とお医者さん側から、おっしゃるはずです。
さっきのヘルニアの話だと、
お医者さんは、痛み止めで痛みが消えるかどうか
消えるにしても、一時的なものか、
それとも本当に消えるのか?
観察している最中だったんです。
お医者さんは、意味もなく、儲けのために、
治療を継続していたわけではなかったのです。
そこは信じてほしかったと思いますよ~~
大掛かりになるし、リスクもある手術を、
できるだけ避けようと
痛み止めを処方するお医者さんは、
正しい治療をしています。
「積極的に何もしてくれない」
と不審に思うのではなく、
痛み止めの処方も治療の一環です。
私たち鍼灸師も、同じ経験があります。
鍼灸にも、鎮痛作用、鎮静作用があるからです。
痛みがとれることが、治ったということではないことは、
鍼灸治療だって同じです。
とくにコリは、一日、二日でたまったものではありません。
千里の道も一歩からくらいの、気長な治療が必要です。
ちゃんと、指示に従って、
勝手に治療を卒業したりせず、
受診を続けてくださいね。
お医者さんも人。
人と人の信頼、大事です。
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PROFILE
山崎 美穂 やまさきみほ
鍼灸師(国家資格 はり師+きゅう師)
大阪の女性鍼灸師
子どもの頃、仕事と主婦業で忙しい母親を見て、「忙しくても通い続けられる治療院があったらな」と思ったのが、開院の動機です。
詳しいプロフィールはこちら>
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